昔は、ちょうどこの時候を『うめのみきなり』と言いました。梅が熟すのに合わせるかのごとく、しとしとと雨が何日も降り続けます。この時期を梅雨というのもまた、風流ですね。連日の雨が一時おさまって晴れ間がのぞく日は、梅雨晴れと言うのもすてきな言葉に感じます。『うめのみきなり―梅雨の時候』。日本では格別に、自然のなりわいの中で時が刻まれていくのを、肌でしっかりと感じ取りながら暮らす心地良さがあります。そんな暮らし方にもまた、風情を感じます。

雨降りばかりで気持ちが冴えないぞ、ということもありましょうけれど、そんな時は梅雨養生と決め込んで、この季節ならではの食事の献立を、と考えているアラフィフ主婦でございます。湿の溜まりやすい自分の体をいたわるごはんが食べたい。湿気とあいまって、梅雨晴れの日に訪れる堪えられないような高温のお天気。これでは体がもたない!けれども、そんな環境に負けず、いつも清々しい自分でいるために、なにか、美味しくて、元気がでるような、梅雨のごはんを考えてみることにました。
入梅の月曜日、今夜は春雨を使ってサラダを作ります。春雨とはいいますが、いまは梅雨時。古代の人は雨の日に外出せず屋内に籠っていたそうです。ですから、梅雨の日の雨籠りサラダと名付けたい一品です。春雨とともに和える具材は、1.体内に溜まった湿を輩出する。2.血行を善くして老廃物を輩出する。3.胃腸を整えつつ代謝を促す。以上、3つのポイントを考えながら作ることにします。(具材:ワカメ、ひじき、クコの実、白きくらげ、それぞれを水で戻したもの。にんじんときゅうりの千切り。錦糸卵。)ドレッシングは市販のものを。

サラダを皿に盛りつけるときに、鶏そぼろと水菜をいっしょに添えて。そぼろは、東南アジアで食べるような味付けにして炊いたものです。しょうゆは少なめにしてナンプラーを効かせ、あとはお砂糖とごま油も少々垂らして。もちろん、そこには刻んだにんにく、しょうが、ねぎを、ポジティブな体をつくるためのひと味、ふた味として加えましょう。仕上げにライムの皮を千切りにしたものとライム果汁も加えて南国風に。これは、つくりおきも可能な、ごはんやあえ麵にも合うおかずになります。夏場は冷凍保存しておくのもいいと思います。

このサラダといっしょに、油揚げを魚焼きコンロで素焼きしましょうか。私はいつも、油抜きもせずコンロに入れて焼いています。きつね色の香ばしいおかずになりますよ。
お新香を思いつきましたので、前の晩にきゅうりを乱切りにし、それに塩をふり、梅肉と、梅干といっしょに漬かっていた赤紫蘇を刻んで和えてみました。そこにゆかりも振りかけて。さっぱりとして疲れもとれる味わいに仕上がったので、夕げの前にたいらげてしまいそうになりました。
母が、採れたてのたけのこを煮て、うちにも分けてくれました。この素晴らしく煮あがったたけのこも、月曜の食卓に出すつもりです。

おつゆは、さつまいも、玉ねぎ、にんじん、たっぷりの千切り生姜を。出汁にするためにさつま揚げとベトナムスープの素を加えて。これは先日、ゆで豚を食べた際に冷凍保存しておいた茹で汁で作ったものです。
さわやかな東南アジアの香りと、みずみずしい海藻や野菜に、焼き立ての香ばしい油揚げをいただき、採れたてたけのこの美味しさに舌鼓しながら、すてきな夕げとなりました。翌日の体調は軽快ですっきり。気持ちまで軽く明るくなりました。素晴らしい一週間の始まりです!日々の食事がこんなにも大切なものだと、つくづく感じた今日この頃です。
